フローリングの施工方法

安心の施工手順(通常編)

施工前に確認を

無垢フローリングは、自然の木をそのまま加工してフローリングに仕上げてあるので、材そのものに調湿効果があり、現場によっては反ったり伸びたりする場合がございます。ですが、現場にてフローリングを開梱した状態で2~3日以上置いておくと、現場の状況(湿度など)に馴染んでフローリング材の膨張、収縮が少なくなります。なので数日は、開梱して置いておくことをお薦めします。


当フローリング製品は、内部の床材として使用してください。外装やテラスなどには使用しないで下さい。床暖房対応用商品以外のものは床暖房には使用できませんので、ホットカーペットもおひかえ下さい。収縮や床鳴りの原因になります。

床下部分には十分な換気口を設置してください。(建築基準法施工例:外壁の床壁部に、長さ5m以下毎に300cm2以上の換気口設置) ※床下の換気が充分でない場合、施工後に「暴れ」「突き上げ」「床鳴り」が発生する恐れがあります。



仮並べ

無垢材ですので木目や色彩が同じではありません。貼り始める前に仮並べをし、色、柄のバランスをとって施工すると、より無垢材の色彩などを楽しむことができますし、見栄え良く完成させることができます。


フローリングを貼りはじめる前に、仮並べをして、色や柄のバランスを取る




割り付け

見た目を美しくするためにも、貼り込み前に割り付けを行うとより一層自然な感じで仕上がりがよくなります。事前の割り付けをお薦めします。



下地施工

大引きは90mm角以上、根太は45mm角以上の乾燥材を使用し、プレーナーで平滑に仕上げてください。(下図参照)
大引き間隔は3尺、根太は1尺(303mm)とし、レベル(水平)を出して施工してください。(下図参照)

必ず捨て貼りをし、たとえば合板では12mm以上の耐水合板を(F☆☆☆クラス以上)を使用して下さい。また捨て貼り合板の間は、2~3mmあけて施工してください。尚、床下の湿気が多い場合は、0.l mm厚以上の防水シートを根太と捨て貼り合板の間にしき込んで施工して下さい。(下図参照)

フローリングは根太と直交するように施工し、長手方向のジイントは根太上に来るようにして下さい。(下図参照)


フローリングは根太と直交するように施工




貼り込み(接着剤の塗布)

施工は必ず床材用の接着材と釘を併用で行ってください。 接着剤はフロア専用接着剤をご使用ください。 水性接着剤及び酢ビ素接着剤は使用しないで下さい。(木工用白ボンドの使用はいけません。)
貼り込みは、きつく締め付けると、無垢材の性質上、反り、突き上げの原因となります。 実を強く叩き込み過ぎると、無垢材の性質上、膨張時に反りが発生する場合があります。
また壁際は、3~5mm程度あけてください。

1)隙間の開け方

フローリングを並べる際の隙間の開け方



2)接着剤の塗布方法

フローリングへの接着剤の塗布方法




フロア用ステープルで固定

必ず釘・接着剤で固定してください。釘はU字ステープルなどがおすすめです。


フローリングは必ず釘・接着剤で固定してください。釘はU字ステープルなどがおすすめ。




はき出し窓部・敷居のおさまり

はき出し窓サッシヘの収まりや敷居(同面)収まりの場合は、必ずクリアランスをとり、コーキング処理をして下さい。



養生

床面のごみを掃除機で吸い取ったあと、水気を避け、乾いた雑巾でほこりをふき取ってください。


完成後は床面のごみを掃除機で吸い取ったあと、水気を避け、乾いた雑巾でほこりをふき取ってください


養成する場合は、養成シートを使用しフローリングと保護用合板(または養成シート)を貼る場合は弱粘性養成テープを使用してください。強力なものを使用すると、塗装が剥がれてしまう恐れがありますのでお気を付け下さい。
また壁ぎわは、石膏ボードの粉がたまりやすく、しかも木目に入るとほとんどとれませんので、壁ぎわまで隙間なく養生テープを貼ってください。


養成する場合は、養成シートを使用すること。(弱粘性養成テープを使用)




施工後に確認

施工の際の傷は入っていないか、養成は十分かをご確認ください。
現場が湿気の多いところや夏場の湿気の多い時期、雨降りだったりするとどうしても現場の湿気を無垢の材料、大引きなどが吸いとってしまいます。完成後も引渡しまでは、閉めっぱなしにせず、換気などに気を付けてください。




梅雨時期の施工手順のポイント

梅雨時期は湿度が非常に高く、カビや結露が発生しやすい時期です。だからこそ、無垢フローリングの施工はいつも以上に注意を払わないといけません!(施工手順は通常の施工方法と同じですが、いくつかポイントがあります。)

梅雨時期の施工手順ポイントは、下記の2つ。

1)梅雨時期は、フローリングの貼る間隔を通常より”余裕”をもってあけること
2)壁際の幅木の下に逃げを打つこと


1)隙間の開け方

フローリングを並べる際の隙間の開け方


フローリングを貼る際に、施工後に見栄えがいいようにと隙間がなくキレイに並べる方がいいと思われる方が多いです。ですが、無垢フローリングは常に呼吸をしていて、室内の湿気がおおくなれば水分を吸収しすこし膨張し、乾燥すると内部の水分を水蒸気として空気中に放散して少し縮んで(元に戻って)等を繰り返し、調整を行っています。なので隙間なく貼ってしまうと、室内が過湿状態になった時にフローリングの膨張を吸収する「余裕(隙間)」が無いので、床が盛り上がってしまう可能性が高くなるのです。

特に梅雨時期は湿度が高いので、施工時はとても注意が必要です。なので梅雨時期の施工は、いつも以上にフローリングの”隙間”を意識して施工される事をおすすめしています。